子育て・教育

幼稚園の先生からママへ

【先生からママへ】 心掛けてほしい、「自制心」の育ち

2017年04月14日(金)

岩手県私立幼稚園連合会・会長 盛岡幼稚園(盛岡市)理事長・坂本洋先生

 幼稚園は、子どもが初めて出会う学校です。この4月にお子様が幼稚園に入園されたお父様・お母様も読んでいらっしゃると思いますが、幼稚園での学びは、遊びに始まります。入園式などで保護者の方々は、園長先生から「幼稚園での遊びは全て学びです!」と説明されたのではないでしょうか。

 このことは、これからの園生活を通して、いずれ納得されると思いますが、今回は別の「耳より情報」をお伝えします。

 来年2018年度、10年に1度の教育要領の改訂時期を迎えるにあたり、各園はその対応研修を精力的に行っています。その中の重要ポイントとして、幼児期における『非認知能力』の指導や育ちは、教育的に最も効果のあることが証明されたという点があります。逆に、幼児期にその育ちが進まないと、生涯にわたって人生の成功・達成が低いことや、また、その育ちの臨界期が幼児期であることが、科学的にも指摘されています。これまで『認知能力』の指導や育ちに偏りすぎた反省をもとに、私たちは新たな取り組みを行おうとしているのです。

 この『非認知能力』とは、「自制心」「我慢強さ」「やりぬく力」「集中力の育ち」「他者との協同する力」と言われています。中でも「自制心」、つまり、自分の感情や欲望を適度に抑えてコントロールする力の育ちが注目されています。

 さて、それでは、子どもとのどのような関わりが「自制心」を育てるのでしょうか?
【1】 できるだけ管理育児は避ける(過剰に管理された子どもは自制心が低い)。
【2】 子どもの自主性を基本に、選択することを見守る(得られた結果が、自分の選択が良かったからだと感じられて満たされる体験。逆も体験しフォローする)。
【3】 教えて理解させるよりも、行動の繰り返しを促して記憶に残す(習慣化、ルール化とも言われ、朝○時には起きる。食事の前に甘い物は食べない等の簡単な繰り返しを継続できるもの)。
【4】 頑張れる水準を明確に示し、少しずつ引き上げる(新しいことに挑戦する)。

 このようなことが「自制心」の育ちとなることが分かり、私ども幼稚園でも日々の活動の中で実践しています。上記の【1】〜【4】を参考にしていただき、ご家庭でも意識してお子様と関わってください。

 人間教育は、知能指数や学力、記憶力として数値に評価できる『認知能力』と、思いやりや協調性、自制心、意欲や勤勉性、自尊心など数値に表わせない『非認知能力』のバランスが大切であると考えています。

【幼稚園児とママの情報誌「あんふぁん」東北版・2017年 5月号に掲載】